【第二条】小得を大得と見誤るなかれ
皆の衆、よく集まってくれました。
第一条において、汝らは強き民になれぬ己の非合理を赦しました。続く第二条では、我らが追い求める優待の正体、すなわち「小得」の本質について説き明かしましょう。まずはこの条文を心に刻むのです。

「小得」は救いの呼び水
投資の海は広く、時に冷酷です。強き民のように、ただ数字が増えるのを待つだけの航海に、我ら弱き民の心は耐えられません。そんな乾いた日々に、ふと届けられる優待品。これこそが、我らの投資を継続させる「小得」という名の救いなのです。汝らが手にするその小さな金券、その一箱の品物。それこそが、明日もまた荒波の中へ漕ぎ出す勇気を与える、かけがえのない潤いなのです。

「大得」の視点を忘れるな
しかし、汝らよ。ここで履き違えてはなりません。優待はあくまで「小得」であって、投資の本願である「大得(企業の成長による汝らの資産成長)」とは別物なのです。
もし汝らが、この小得に目が眩み、業績の傾いた企業の株を買い漁ればどうなるか。それは、「数百円のポイントを貯めるために、不要な買い物で散財する」ようなものと同じです。小得を優先して大得を損なう執着は、やがて汝らの資産を食いつぶす「大欲」へと変貌します。
「小得」を慈しみ、かつ溺れない
小得を「小得」として淡々と受け取りなさい。「この小さな得があるから、私は今日一日を穏やかに過ごせる」と感謝しながらも、心の一隅では常に、大得という名の「資産の成長」を見守りなさい。小得を慈しみ、かつ小得に溺れない。この絶妙な距離感こそが、いつか優待に頼る心を廃する「解脱」へと至るための、修行の道なのです。
本日の修行
今日、汝らの優待銘柄の「含み損益」を日経平均やTOPIXの騰落率と比較してこう唱えなさい。
「問い続けよう。この優待には、市場平均という果実を捨ててまで、手にする価値が本当にあるのかと」
その冷徹な比較による「気づき」こそが、企業の罠を見抜き、この「大投資時代」の荒波を生き抜くための最強の武器となるでしょう。
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